2019年12月1日に開催された第14回湘南国際マラソンに参加してきましたのでレポートをします。レポートといっても走りながら写真撮っているわけでもなく、エイドを満喫しているわけでもありませんので、個人的な議事録になってしまいますがお付き合いください。
第14回湘南国際マラソンレポ
目標
今回は3週間前の横浜マラソンに続いて連続したレースであったこともあり、調整に試行錯誤したレースでしたが、自分の中では「このレースだけは落としたくない」という強いこだわりがありました。
横浜マラソンでは3:19:31と自己ベストを8分21秒更新できたものの、大きな目標だったサブ3.25(3時間15分切り)には及ばず残念な結果となりました。
私の今シーズンの大きな目標があり、2020年の板橋Cityマラソンでサブ3に挑戦するという目標です。このサブ3に挑戦するチケットを手に入れるためのレースが、前回の横浜マラソンと今回の湘南国際マラソンでして、
横浜マラソン:3時間15分切り
湘南国際マラソン:3時間10分切り
をクリアした上で板橋Cityマラソンにてサブ3を狙おうと考えていました。サブ3狙うなら3時間5分切りをしておかなきゃダメだろと言われそうですが、まだ3時間5分で走れる走力は持っておらず、とは言いつつ最低限3時間10分は切っておかないと次のステージには進めないでしょということで。
そう目標を定めたレースだったのに、初っ端の横浜で3時間19分と目標をクリアできずでしたので、今回の湘南国際マラソンは何が何でも3時間10分切りを達成したいと考えていました。
補給食
そういった思いが強くあったので、補給食の用意も万全です。
今回の湘南国際マラソンの為に用意した補給食が写真の通り。(もちろん全てをレース中に食べるわけでは有りませんよ)
左側の2つの2RUNは前日の夜と当日の朝に飲みます。これ飲んでおくと足攣りの予防になるようで、実際に飲み始めてから足は攣らなくなりました。(2RUNの効果なのか走力が付いているのかは分かりませんが、げんかつぎの要素も込めて毎回飲んでいます)
その横に行くと縦に2段で並んでいますが、上がエネルギー系、下がアミノ系と分けており、時系列で上下を一緒に飲んでいくイメージです。
アミノバイタルとVespa Proはレーススタート30分前に、それ以降はレースが始まってから飲みますが、7、14、21、28、35と7kmごとに補給していきます。
右側のザバスリカバリープロテインとメダリスト5500は完走後にリカバリー用で飲むためのものなので、実際に持って走ったのは真ん中の9個です。
高級ホテルのレストランで豪華ランチ(ディナーとは言わない)が食べられる費用感であることは嫁には内緒。
設定ペース
続いてラップごとの設定ペースです。
3時間10分をクリアするための設定ペースについては以下の記事で書きましたが、最初の5kmは4:50/kmペース、6km目以降は4:25/kmペースを考えていました。
最初の5km程度は混雑が予想されますし(予想と書いたのは昨年はスタート時にトイレに入っていて具体的な混雑状況を分かっていない)、そこで無駄な体力を使うと後に響くので序盤は抑え気味にして混雑から抜けたタイミングでペースを上げていく設定にしました。
しかしここで一つの誤差が生まれます。
今回私はBゾーンからスタートだったのですが、予想よりも前の方に並ぶことができました。
写真の位置がスタート前の待機地点だったのですが、100m程度先にはスタート地点が見えています。
これくらいの前列から走り始めたことは今まで無かったので、この位置からスタートした時の混雑具合は理解できていませんでした。
ちなみにこのポジションを確保できた一つにトイレ問題というのがあります。
今回も会場についてスタート地点に立つまでに6回ほどトイレに行っており、その上で整列位置に並びましたが並んでいる間にまたトイレに行きたくなりました。
これまでのレースだと、一度列から離れてトイレに行くという工程を入れていたのですが、今回は1回までならレース途中にトイレに行ってもOKと決めていました。行っても1分程度のロスですしね。
その為、多少トイレに行きたいな〜という思いはあったものの我慢した為、Bゾーンでも前の方に並べた流れとなります。
スタート10分前
スタート10分前、イヤホンの電源を入れてスマホと同期、事前に設定しておいたプレイリストの音楽を流します。
今回のプレイリストはトータルで3時間21分。レース中に聴く音楽というのにもそれなりのこだわりがあり、毎回レースでスタート前はこれ、スタート時点ではこれ、ゴールのタイミングではこの曲と決めて設定しているのですが、今回スタート10分前に音楽をかけることで、それから走り始めて3時間10分切り出来ると、ゴールミュージックはゆずの「栄光の架橋」が流れる予定です。
ちなみに横浜マラソンではゴール1.5kmほど前に栄光の架橋は流れ終わってしまい無音の状態でゴールしました。
今回こそは栄光の架橋を聴きながらゴールしたい、そんな裏の目標もありました。
なお、フルマラソンは観戦者の応援あってのもの。イヤホンで音を遮断してしまい音楽だけ聴きながら走るのはあまりにも勿体無いし、応援に来てくれた方々に失礼な気がします。ですので、AFTERSHOKZのAEROPEXという骨伝導イヤホンで音楽を聴きながら外部の音も聞こえるようにしています。
https://lifelog.blog/?p=1696
おすすめですよ。
5分前、ガーミンのボタンを押して、ランニングダイナミクスポッドとGPSの確認。
いよいよスタートです。
レーススタート〜5km
9:00、号砲がなって第14回湘南国際マラソンがスタートしました。
これまで参加したレースだと号砲がなってから5分ほどはのんびり歩く感じなのですが、今回は前列の方に並んでいたおかげでスタート地点に到着したのは9:02(厳密には9:01:59)、ここで私の勝負レースがスタートしました。
1km目、普段なら激混みでとにかく前の人を抜かないようにペース調整するというレース展開が私にとってのフルマラソンだったのですが、今回は最初からあまり混雑しているという感覚がありません。程よい感覚でランナーが散らばっていて、前のランナーに遮られてスピードが出せない、我慢する、抜くという行為を行わなくてもストレスなく走れました。
1kmラップ:4:36.7
と、設定ペースよりも13秒早いラップでのスタートとなりました。
2km目以降、さらに前は開けています。
周囲の早いランナーの雰囲気も影響してか私のペースも上がっていきます。
2km目4:15.1、3km目4:18.9、34km目4:17.7と、サブ3を狙っているわけではないのに4分20秒を切るペースを連発してしまいこれは宜しくないと、ペースを4分20秒台まで抑え、5km目4:22.4で最初の5kmを走りました。
ちなみに3.3km地点にあった第1エイドは今回スルーしました。
1km:4:36.7
2km:4:15.1
3km:4:18.9
4km:4:17.7
5km:4:22.4
計:21分51秒
6〜10km
ぶっちゃけですが、フルマラソンの世界において前半からペースを上げて走るのはポジティブスプリットと言われあまり良くない走り方です。理想はネガティブスプリットで前半に力を蓄えて後半に上げていく方が良いのですが、今回私が行なった走行は間違いなく良くない走り方と言われるポジティブスプリットでしょう。
こういったレース展開をしてしまうと後半バテて、走れなくなってしまう事が目に見えているのですが、このタイミングで私が考えたのは「行けるところまでこのペースで行ってやろう」でした。
これまで何度かネガティブスプリットに挑戦した事がありますが、ネガティブで入ったのに関わらず最後に失速してしまうケースも多く、その場合の精神ダメージがキツイんです。
それとともに、自分の実力においてどのペースが適正なのかよく分からないという部分もありました。
この半年間は、過去の自分では経験してきていないトレーニングを積んできていたので、自分自身の走力がどこまで上がっているかを理解しきれていない事もあり、どのペースがフルマラソンにおけるネガティブなのかポジティブなのか分からなかったという事もあります。
この半年間で実力がしっかり付いているのであればこのペースがネガティブだったと言えるし、そうでなければ前半に貯金を作って後半は耐える走りで良いという感覚でペース維持に決めました。
6km地点で一つ目の補給食、モルテンジェル100を注入。6.6km地点の第2給水地点にてスポーツドリンクと水を飲みました。
6km:4:18.6
7km:4:21.4
8km:4:18.8
9km:4:21.2
10km:4:25.3
計:21分41秒
4:20秒イーブンペースで5kmを走り、最初の10kmを43分32秒としました。
11〜20km
この辺りは体調など状態を確かめつつ、ペースが適正なのかどうかを見極めながら走っていたように思います。
10.8km地点で給水、13km地点で二つ目のモルテンジェル100を注入、15km地点でVespa Hyperを飲みました。
自分にとってこのペースがキツイかどうかというと、決してキツくはないけど、このペースで42.195kmが走りきれるのかという心配は常にありました。
実は昨年の湘南国際マラソンで膝を痛めているのですが、今回も15kmを過ぎたあたりで膝に若干の痛みを感じ始めるとともに、ハムストリングあたりにも違和感が出始めていました。
そんな心配もありつつ、あと5秒ペース上げたらサブ3ペースじゃん!という気持ちもありまして、このペースでフルマラソンを走っている事に嬉しさを隠しきれない自分もいました。調子に乗って言えば、「俺、湘南の風になってる?」みたいな。
11km:4:22.9
12km:4:20.2
13km:4:24.5
14km:4:20.9
15km:4:32.5
計:22分01秒
16km:4:20.0
17km:4:17.1
18km:4:22.9
19km:4:16.4
20km:4:18.2
計:21分35秒
21〜30km
レースの半分を通過したタイミングで、そろそろトイレに行きたいという想いがありつつも、湘南国際マラソンのトイレって、コースから少し離れるんですよね。
トイレが見えて行こうと思うとコースからトイレまでの距離があって断念を繰り返している中で、まだペース的にも調子良く走れているし、我慢すれば我慢できる状態でもあったのでトイレに関しても行けるところまで我慢しようという気持ちに切り替えます。
疲れは感じ始めていましたが、足はしっかりと動いている状態でした。
21kmで予定通りメダリストを注入しますが、メダリスト5500はめんどくさくなって飲むのを辞めました。
21km:4:22.4
22km:4:17.5
23km:4:21.4
24km:4:22.5
25km:4:20.5
計:21分44秒
なお、26km以降若干ペースが落ちたものの、28km地点から続く登りなどもあるポイントですから多少落としてもあまり気にしていませんでした。
私の頭の中で、フルマラソンを14kmごとの3分割にして考える事が多いのですが、28km地点で2:02:09というタイムでした。
この時に頭によぎったのは、「あれ、2/3走って2時間2分だったら、3時間5分切りいけちゃうのか?」
もちろん無理だったんですけど、28〜30km地点でもそんなことを考えられる余裕があったのですね。
なお、当初の予定であれば、28km地点で黒メイタンを飲む予定でしたが、なんとなく飲みたくなくなってしまったので28km地点で飲むのは飛ばしました。
26km:4:24.2
27km:4:24.2
28km:4:29.2
29km:4:22.0
30km:4:27.5
計:22分07秒
31〜35km
フルマラソンの世界では30kmの壁というキーワードがあります。これまで順調に走っていたのに30kmを越えたあたりからキツくなり足が動かなくなっていくフルマラソン名物みたいなものです。
今回の湘南国際マラソンでも30kmの壁はゆるくやってきまして、私の場合は34ラップ目で4:30を切れなかった事が一つのキーになったように感じます。
実は34kmで4:32、35kmで4:34を出した後、36km以降残り7kmでラストスパートを掛けようと企んでいました。
ラストスパートといっても再度4:10台を出すとかではなく、気持ち的なもので再度4:20維持を目指すくらいのラストスパートです。
しかし湘南国際マラソンは35km以降の西湘バイパスがキツいポイントです。それとともに、足は思いの外ダメージが蓄積されていたようで、一気にダメージが表面に出てきました。
また、35km地点ではゴールドメイタンを飲む予定でしたが、口に物を入れるという行為が辛くなっていたので、こちらも飛ばしました。
31km:4:27.5
32km:4:29.7
33km:4:26.6
34km:4:32.7
35km:4:34.4
計:22分31秒
36〜ゴール
ラストスパートをかけて4:20台にペースを引き上げて走りたいところですが、残念ながら私の足は35〜36kmで終わっていました。この後タイムは一気に落ちていきます。
また、スタート時から我慢していたトイレ問題もあります。35km地点を超えたあたりに最後のトイレがあるのですが、このトイレに行くか本気で迷いました。この地点ではまだタイム的な貯金も多少あったので、トイレに行ってもリカバリー出来るだろうという気持ちがあったんですよね。
ただし、ここは横浜マラソンでの反省を活かします。
横浜マラソンでは残り4kmの地点でトイレに入りました。結果としてトイレに入ったから目標達成できなかったのではなく、トイレに行っても行かなくとも目標達成できなかったのですが、あの時の心境としてはとにかく辛いところから逃げ出したかったんですよね。トイレに入れば足を休めさせられるというチキン的な気持ちからトイレに入ったわけです。
この勝負レースにて足が動かなくなったとしてもチキンな行動だけはしたくないと、最後のトイレを振り切りました。
湘南国際マラソンにおいて本当にいやらしいと思うのが37km地点の大磯ロングビーチを通り過ぎるポイントです。反対側車線を走っているゴールに入って行くランナーたちを見届けながら残り5km走らないといけないところが信じられないくらいキツイです。
今年は事前に理解して走っていたのでまだ大丈夫でしたが、去年はコースマップをさほど見ずに走ったので、ゴール過ぎた後でどこまで走らなければならないんだろう・・・みたいな感覚。折り返しまでの2,3kmがとにかく長いのです。
30km地点では「もしかして3時間5分・・・」なんて夢もよぎりましたが、現実的には3時間10分を掴めるかどうかで必死です。側から見ればこの10kmで何が起こったのか?と不思議がられてしまうくらいの精神状況の変わりよう。
36km:4:42.0
37km:4:38.0
38km:4:48.3
39km:4:54.7
40km:4:58.8
計:22分31秒
40km走り終わったタイミングで、2時間57分31秒。
残りの2.195kmを12分30秒で走りきれれば目標の3時間10分切りをクリアという状況でした。
ちなみにガーミンの方が実際の距離よりも短くゴールしてしまうので、その誤差に関しても意識はするようにしていました。
40km目で4:58.8、41km目で4:59.2というラップを出し、いつキロ5分を下回ってもおかしくない状態。気持ち的にも歩きたい・立ち止まりたいみたいなネガティブで危ない状態でした。
ただ、せっかくここまで走ってこられたのだから、この半年の目標であった3時間10分が目の前に見えているのだからともがき、42ラップ目で4:50、ラストは420mを1:45.8と強引に上げて、無事「3:09:12.9」というタイムでゴールしました。
41km:4:59.2
42km:4:50.0
420m:1:45.8(ガーミン記録上の2.195km)
計:11分35秒
完走後
完走後はゴール付近で写真を撮ってもらったり、自分でゴール風景の写真を撮ったり(この辺りのタイムになるとあまり混雑していないので良いですね)しながら、目標達成できたことに対して一通りの大はしゃぎ。
落ち着いたタイミングで前に進み、メダルをかけてもらう、靴につけている計測タグを取り外してもらう、水をもらう、そしてトイレに行くという一通りのルーチンを済ませ、10分ほど歩いた上で芝生の上に横たわりました。
こちらが第14回湘南国際マラソンの完走記念メダルです。カッコ良い!
ちなみにあれだけ用意した補給食ですが、後半補給するのが辛くなってしまい、これだけ残してしまう結果になりました。
きちんと補給できていれば、後半の踏ん張りが効いてもうちょいタイム上がったのかな〜とも思いつつ、実は横浜でも後半飲めなくなってしまった実績がありますので、後半は体が受け付けたくなくなるのでしょう。次の補給計画に活かしたいと思います。
まとめ
今回、湘南国際マラソンを走って改めて思ったのは、前回の横浜マラソンと比べて圧倒的に走りやすいコースだったなと。
多少の登り下りはありますが全体的にフラットですし、ほぼ直線なのでペースダウンするポイントもありません。改めて良いマラソン大会だったと思います。
ちなみに残念だったのは、エイドで用意されていた様々な食べ物を一つも食べられなかったこと。
http://www.shonan-kokusai.jp/14th/event-info/w_point.html
↑一つも食べてません・・・。
タイムを意識しつつも、この辺りを手に取れるようになると心に余裕が出てきた証拠なのでしょうね。精進します。
3時間10分切りを達成したことで、来年3月の板橋Cityマラソンにてサブ3に挑戦するチケットを手に入れられました。
ここからタイムを10分縮めるのは相当キツい事は理解していますが、成功しても失敗してもサブ3にチャレンジです。
残りの3ヶ月半、すでにトレーニングメニューは組み立て初めており、走力全体をもう一段上げる訓練を一から行う予定です。
フルマラソンを走る前は見えなかった世界が完走することで見えるようになりました。
サブ4の時には見えなかった世界がサブ3.5で見えました。
またサブ3.5では見えなかった世界がサブ190を達成したことで見えるようになりました。
次に見たいのはサブ3達成後の世界。
フルマラソン完走ランナーの上位3%しか見ることのできない世界です。
ここから10分のタイムを縮めるのがかなり大変なことをは理解していますが、まだまだやれることは山ほどあります。
来年3月のレースでサクッとサブ3もクリアして次のステップに進みたいと思います。
以上、第14回湘南国際マラソンレポとさせていただきます。