記事内には広告リンクやPRが含まれます

【フルマラソンは42.195kmじゃない!】ランニングウォッチを使用したタイム設定の失敗談

3 min 1,135 views
フルマラソン

目標タイムでの完走を目指すために、レース本番では多くのランナーが1km毎で設定した目標タイムにて走り続けるかと思います。サブ4が目標であれば5:40/kmを一つのラインになりますし、サブ3.5なら4:59/km、サブ3なら4:16/kmといった感じです。

この目標タイム通りに走れているかどうかはガーミンなどのランニングウォッチで測定し、1km毎の設定タイムをベースに、ペースが早すぎる・遅すぎるなどの調整をしたり、レース全体で見たときは前半に貯金を作るのか、後半まで体力を温存するのかなど様々な駆け引きが発生するわけです。

この設定ペースにおいて一つ注意したいのが、フルマラソンで実際に走る距離は42.195kmではないということ。

以下のキャプチャは私が出走した過去5回のフルマラソンのランニング概要。

左から、

2018板橋City:42.38km
2018横浜マラソン:42.56km
2018湘南国際マラソン:42.39km
2019板橋Cityマラソン:42.36km
2019横浜マラソン:42.55km

どのレースでも42.195km以上走っているのです。

これはエイドなどの給水で横にそれる、前のランナーを抜くときに横にそれる、カーブでの膨らみなど細かな動きが影響してくるのだと思いますが、フルマラソンは42.195kmではなく、42.195km以上の走行をしないと完走できないということを理解する必要があります。

※ガーミンランニングウォッチのGPSの誤差も少なからずあると思いますが、板橋や横浜など2年連続で出走している大会の走行距離がほぼ同じことから実際にこの距離を走っているのだと思います。

比較的直線がメインのコースである板橋や湘南国際だと165m〜195m、カーブの多い横浜マラソンだと355m〜365mという距離を42.195kmよりプラスで走っていますね。

で、何が伝えたいかと言いますと、42.195kmに合わせたペース設定で走ると目標タイムをクリアできない可能性があるということです。

仮に200mの誤差があったとすると、

サブ3:4:16/kmで走ると想定すると51.2秒の誤差が生まれます。
サブ3.5:4:59/kmで走ると想定すると59.8秒の誤差が生まれます。
サブ4:5:40/kmで走ると想定すると68秒の誤差が生まれます。

記録を狙っているランナーにとって、この差はかなりシビアで、サブ4なら「3:59:59」サブ3.5なら「3:29:59」と最終的には1秒を勝ち取りに行く勝負になるわけですから、約1分の誤差って馬鹿にできないどころか致命的な誤差です。

これまでに何度かフルマラソンを走っているランナーならご存知だと思いますが、フルマラソン走行中は手元のランニングウォッチと、一定距離で設置されている距離案内で現在の位置を確認しながら走ります。その際、前半はランニングウォッチと看板の距離がほぼ同じなのに、後半にかけて開きが出てきますよね。

そして最終的にランニングウォッチでは42.195kmを走りきっているのに、ゴールはまだ先なんてことになるのです。

私は2018年の湘南国際マラソンで、実際の距離とランニングウォッチの距離の誤差で痛い目にあいました。当時のレース目標は3時間45分切り(サブ3.75)。サブ3.75のキロ毎の平均ペースは5:19/kmです。

スタート〜30kmまでは5:00/kmペースで走っていたので、30kmの地点でサブ3.75に対して約10分の貯金がある状態に持っていくことができました。後半足が終わってしまったものの10分という前半に積み重ねた貯金で、サブ3.75は余裕でクリアできると思い、無理せずに貯金を使っていくという走りをしました。

しかし実際にゴールしてみると、タイムは3時間45分24秒。
サブ3.75に対して25秒オーバーという結果になってしまったのです。

ランニングウォッチと実際の距離の開きは残り数キロの地点で気づきましたが、とにかく疲れ果てている状態でしたので、距離の看板をもって立っている人の位置が悪いなんて自分本位な事を考えて走っていました。

そんなはずはない。笑

ゴールが近づくにつれて、ランニングウォッチ上では残りわずかなのにゴールはまだ先にある状態。慌てて猛ダッシュをかけたものの差を埋めることはできず、目標未達という結果になってしまったのです。

こちらその時のスピード&心拍ログ。最後の最後(右端)だけピョンと上に飛び跳ねているのが伝わるかと思います。

ですので、フルマラソンなどの長い距離を走るレースでは、ペース設定に誤差が生じますので、必ず考慮しましょう。

ちなみに私が出走したレースで165m〜365mmの誤差が生じていますので、余裕を持って400mの誤差を視野に入れてペース設定ができればこういったミスは起きないかと思います。

フルマラソンは42.195kmではなく42.595km走るレースと考えるわけですね。

その際のペース設定は以下となります。

サブ3:4:13’53/km
サブ3.25:4:34’66/km
サブ3.5:4:55’70/km
サブ3.75:5:16’92/km
サブ4:5:38’04/km

ご参考までに。

lifelog

フルマラソン3時間9分。サブ3を狙って毎月250〜300km走っている市民ランナーです。

カテゴリー:
関連記事