Onというスイス生まれのランニングシューズです。Onを初めて履いたのは2018年の横浜マラソンの前からですが、とても走りやすくて気付けば3足のOnを保有しています。写真の左から「Cloudsurfer(クラウドサーファー)」・「Cloud(クラウド)」・「Cloudflow(クラウドフロー)」と種類が異なり、それぞれOnのシューズの中でも仕様と履き心地が異なってきます。
今回はこの3足のOnランニングシューズをレビュー致します。
3種類のOnランニングシューズレビュー
私が初めて履いたOnは一番右側のCloudflow。すでに800km近く走っているので本番はもちろん練習でも使っていませんが、Cloudflowで2018年の横浜マラソンと湘南国際マラソンの2レースを走り、湘南国際マラソンでは3時間45分20秒(後20秒でサブ3.75)という記録を出した思い出深いランニングシューズです。
さて、Onのランニングシューズはコンセプトに合わせてたくさんの種類があり、正直なところどれを選べば良いか解りづらい感があります。
こちらがOnの公式ウェブサイト。
https://www.on-running.com/ja-jp
シューズのページでカテゴリを細かく設定していけばいくつかに絞れますが、一般的なメーカーにあるサブ4ランナーならこれ、サブ3.5ならこれがお勧めといった概念がOnにはなく、それぞれのシューズの説明を読んでも全てが素晴らしく抽象的なコメントが書かれておりどれを選んで良いか判断できません。
ちなみにキャッチコピーはこんな感じ。
- Clowdswift:究極のクッション性を誇る都会のランニングシューズ
- Cloud Terry:史上最速のセールス記録
- Cloud 50|50:世界最軽量の抜群のクッション性を備えた一日中快適を保つシューズが、大胆なルックで登場
- Cloud Waterproof:都市環境における終日の防水保護
- Cloud:毎日のパフォーマンスシューズ
- Cloudflow:トレーニングやレースに最適な軽量クッション
- Cloudsurfer:レスポンスのある完璧なロードランニング用クッション
- Cloudflyer:軽量サポートシューズ
- Cloudace:最高のクッションと道路のサポートを実現
- Cloudflyer Waterproof:追加サポート付き軽量ウォータープルーフ保護
- Cloud X:ランニングや混合トレーニングに
- Cloud Edge Moonlight:超限定の実験的エディション
- Cloudrush:クッション性をプラスしたレーシングシューズ
- Cloudflash:高速用レーシングフラット
実際に店舗に行って実物をみて触って履いてみるとイメージはつくのですが、これだけだと全部良さそうとしか分からないですよね。
もうちょい解りやすいキャッチコピーを希望します。笑
なお、私が初めてCloudflowを購入した際は、Onを取り扱うショップに行って自分のペースなどを話した上で、店員さんがCloudflowを勧めてくれて選んだ流れになります。
こちらがそのCloudflow(クラウドフロー)
かっこいいですよね。
実際の走った感覚としては、ブランドのキャッチコピーである「雲の上の走り」・・・。
雲の上を走ったことはありませんのでよく解りませんが、Cloudflowを履いて走ってみて、なるほどこれが雲の上の走りかと納得したのは事実です。
残念ながらこのシューズを履き始めた頃は、他のシューズとの比較があまりできていない時期でしたので、気の利いたコメントもできないのですが、程良いクッション性がありつつも、柔らかすぎるわけでなく、「なんかちょうどいい」というのが感想でした。
それから約800km。ソールが磨り減ってしまいましたが、よく頑張ってくれました。
ちなみにこのシューズは好きすぎてランニング以外のプライベートでも履いてましたので、トータル1000kmは使用しているのではと思います。
On2代目でCloudsurfer(クラウドサーファー)とCloud(クラウド)を購入
Cloudflowが良い思い出で終わったので、他のOnのシューズも履いてみたいと思い今年に入って購入したのがCloudsurfer(クラウドサーファー)とCloud(クラウド)の2足です。
余談ですが、Onのシューズで一番最初に登場した(発表された)のがCloudsurferだったと記憶してます。
クラウドサーファー
こちらがクラウドサーファー。
特徴はとにかく柔らかいソール。
履く前から期待しちゃいますね。
クラウド
続いてこちらがクラウド。
Onのシューズの中で一番オーソドックスなタイプなのかクラウドの次に何の名前も付いておらず、公式サイトで調べても気の利いたコメントはなくあまり期待はしていないシューズでした。
ただ、重量は209gとかなり軽めです。
ちなみにクラウドフローの重量が222gですので、私が保有しているOnのシューズの中で一番軽いのがこちらのCloudとなります。
各シューズでの走り心地
さて、実際にこの3足(クラウドフローはソールが磨り減っているので参考程度)を交互に履いて履き比べてみたのですが、圧倒的に走りやすいと感じたのがCloudでした。
走り始めて最初に感じたキーワードが、「あ、これ転がる。」
着地時の衝撃を和らげつつ、足前部への重心移動がスムーズで、自然な蹴り出しをサポートしてくれます。自動車のタイヤを新しく買い換えた時の感覚に近く、ゆるいペースでも早いペースでもどのペースでも一定した「転がる感」が高く気持ちよく走り続けられるのです。
逆にクラウドサーファーの方は、言葉を選ばずに言えば「空気の抜けてしまったタイヤ」感が強く、柔らかいソールのクッションが悪い効果に繋がっているように感じました。蹴る力を柔らかいソールのクッションにて吸収されてしまい前に進まないと言えば解りやすいでしょうか。
もちろん、クラウドサーファーだけを購入して履いていれば別の感じ方に繋がったと思うのですが、クラウドと比べると良さが解りませんでした。
ちなみにクラウドと最初に購入したクラウドフローのソールの硬さは似ていますので、自分の好みもあるのかもしれません。
最近での使い分けとしては、ふつーのジョグではクラウドサーファーを使用し、スピードをいれたりより負荷の高いトレーニングをしたいときはクラウドを履くというチョイスをしています。
レース用としては履くのであれば間違いなくクラウドの方で、今レースで履くのであれば、アディダスのadizero japanと迷いますね。adizero japanも優秀ですからね〜。
オンについて
オンは2010年にスイスで設立されたランニングシューズメーカーで、創業者の元プロトライアスリート選手であるオリヴィエ・ベルンハルドが自分の経験則をランニングシューズにフィードバックするために開発をスタートさせました。
若い会社であるのに関わらず世界展開(世界50カ国以上で取り扱われている)出来ているのは、やはり履き心地・走り心地に定評を得たからに違いありません。On特有のソール(クラウドテック)システムがOnシューズの走りやすさに大きく影響しています。