アディオスプロ レビュー・安定して楽にスピードが出せるアディダスのカーボン搭載シューズ・アルファフライとの比較も

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アディオスプロ

アディダスが満を来して発売した本命のカーボン搭載シューズ・アディオスプロ。

ナイキを筆頭に様々なブランドからカーボン入りのシューズが発売されていますが、アディオスプロは他のカーボンプレート入りシューズとは全く異なり、カーボンプレートではなく5本の骨状のカーボンバー(エナジーロッド)が搭載されているシューズです。

実際に走ってみると程よい安定感の中で、あまり力まずに前へと進める感覚があり、フルマラソンなど長距離レースでの活躍が期待できるシューズだと体感しています。

アディオスプロの特徴・デザイン・仕様を紹介するとともに、走った感想をレビューします。

アディオスプロの特徴

アディダスのカーボン搭載シューズと言えば、アディゼロプロが発売されていますが、アディオスプロはアディゼロプロとは全く別物のシューズ。素材や構造、様々なところで面白い工夫がされており、実際に履いてみて素晴らしいシューズだと体感しています。

主な特徴としては、以下です。

  • エナジーロットという5本の骨状のカーボンバーを搭載。重心移動時の反発性を生み出し爆発的推進力に貢献
  • ライトストライク プロという、アディダスで最も軽量かつ反発性の高いフォーム素材をミッドソールに採用。高いクッション性を持ちつつ、より多くのエネルギーを溜めて反発させる
  • かかと部分に、ナイロン+カーボンファイバー・ヒールプレートが埋め込まれており、エナジーロッドとの組み合わせで、足首の関節を安定させ足の正しい曲げ動作を促す
  • アッパー素材には、セラーメッシュとよばれる最薄最軽量アッパーが採用。軽さやフィット性を保ちながら、足の部位ごとに適した柔軟性・通気性・サポート性を高めている
  • アディダスが日本人の足に合わせて極限まで作りこまれたマイクロフィットラストという、足形(ラスト)を採用。日本人に多い幅広、甲高の足に適しており、フィット感の高い履き心地
  • F1のスリックタイヤのようなアウトソールで、アスファルト上でのグリップ感が非常に高い

デザイン・仕様

それではアディオスプロのデザイン・仕様から見ていきます。

真上から見たアディオスプロ・シューズの縦横のバランスが良く日本人の足に適した形状になっている
靴ひもを通す穴が多く配置されており、ランナーの足形によりあった締め方が可能なのもアディオスプロの特徴
セラーメッシュとよばれるアディダス最薄最軽量アッパー素材が採用。軽さ・フィット性を保ちながら、足の部位ごとに適した柔軟性・通気性・サポート性を高めている
内側に搭載された足全体を包み込むようなシュータン。伸縮性があるため、足を入れると完全に包まれたようなフィット感を得られる
サイドから見たアディオスプロ・つま先部分の跳ね上がりが転がりをイメージできる
フロント側の厚みは3.7㎝
一番厚みのある部分で4.9㎝~5.0㎝

斜め後ろから
かかとの素材は非常に柔らかい。アディオスプロは土踏まずからかかとでフィットさせるシューズではない。好き嫌いは分かれると思う
パッと見た感じは発泡スチロールのようにも見える白い部分がアディダスで最も軽く反発性の高いフォーム素材であるライトストライクプロ・押してみると見た目からはイメージが付かないほど硬い弾力性があり、力強く指で押して1cm沈む程度
アディオスプロのアウトソール
レーシングカーのスリックタイヤのようなアウトソール・一般的なランニングシューズに見られるグリップを高める凸凹は一切ないが、地面に吸い付くような高いグリップ性能を感じられる
かかと部分にも色違いであるがフロント側と同じアウトソール素材が使われている
アウトソールの厚み・耐久性がどの程度なのかは気になるところ
少し走ると、エナジーロット(5本の骨状のカーボンバー)が浮き出てくる
ライトストライクプロ(ミッドソール素材)とアウトソール素材のバランス・ライトストライクプロの中にエナジーロットやかかと部分のカーボンファイバーなど様々なパーツ・機能が盛り込まれている

実際の履き心地と走行感

続いてアディオスプロの履き心地と走行感について感じたことを記載します。

アディオスプロの履き心地

では実際に履いてみた履き心地ですが、シュータン周りの伸縮性のあるサポートケージによって足全体を包み込む感覚と、土踏まずから足の一番広がりがある部分でしっかりと固定されるため、走っているときのフィット感は非常に高いです。

ただし、かかと部分の写真で記載した通り、かかと周りの素材が柔らかく人によっては安定しないと感じてしまう方もいるはずです。

走行感

アディオスプロとアルファフライ

アディオスプロの走行感についてライバルシューズであるナイキのアルファフライと比較しながら感じたことを記載します。

※私個人の感覚なので、そういう感覚もあるんだ程度で読んでいただければ嬉しいです^^;

まず、アディオスプロのミッドソール素材であるライトストライクプロはある程度の硬さを持つため、アルファフライの様に、ソールが柔らかくてバネの様にクッションして跳ねる感覚は少ないです。

軟式野球と硬式野球の違いと言えば分かりやすいかもしれません。硬式野球で使うボールは非常に硬いけど高い反発力を持っているあの感じです。

アルファフライは分かりやすくクッションして跳ねますが、アディオスプロはアルファフライと比べるとクッションは少ないけど強い力を与えると跳ねるという感じです。

続いてアディオスプロはアウトソールの黒い面全体が着地ポイントになるため安定感は高いと感じました。

アルファフライの場合、zoom Airポッドという美味しい反発を得られるポイントがあります。

このポッド部分を地面にぶつけることで高い反発を得ますが、アディオスプロは黒いアウトソール面全体の裏に仕込まれたカーボンバーにて反発を作っていきます。

その為、着地するポイントがアルファフライよりも広い、強いては安定して走りやすいと感じました。

なお、走り方にも違いを感じていて、私の感覚の中ではアルファフライはポッドを地面にぶつけていく事で高い反発を得るのに対して、アディオスプロは重心移動の中でカーボンバーを捩じらせて反発を作っていくイメージです。

改めて横からの写真を置きますが、写真のとおりアディオスプロはかかとの一番厚底部分からつま先にかけて大きく反っていますので、重心移動させてあげれば自然と転がります。

その転がっていく過程の中でカーボンバーのねじれが高い反発を生み出していく。そんな感覚です。

ですのでナイキの厚底に慣れた方がアディオスプロを履くと、また違った印象を持つはずです。

ちなみにアルファフライとアディオスプロどっちが良い?と聞かれたら、多くのレースでトップランナーがアディオスプロではなくアルファフライを選んでいる事を見ればわかる通り、鍛え抜かれたランナーであればアルファフライの方が良い結果を出せるのではと感じます。

ただ、アルファフライを使いこなせるかどうかは別。

アルファフライで良い結果を出せるのはごく一部で、一般的な市民ランナーであればアディオスプロの方が良い結果を出せるのではというのが私の感想です。

ちなみに自分の走力だと、4:20~4:40/kmあたりのペースが、ここまで楽なの?と思うほど楽に気持ちよく走れます。

雨天時の走行感について

アディオスプロの雨天時のグリップ感ですが、アスファルト上では驚くほど高いグリップ力を発揮します。

濡れていても濡れていなくともあまり変わらないレベルのグリップ感す。

ただし、マンホールや白線の上、レンガやタイル張りの道路では一気にグリップ力が低下します。(他のシューズでも同じですが)

雨の日でも全くすべる感覚がないアスファルト上と、滑りやすいマンホールなどとのギャップが激しいため、雨の日の混雑したレース中に視界が悪く滑るポイントを見逃すケースでは危険なので注意は必要だと感じます。

また、1時間半ほど小雨の中を走ってみましたが、水分を吸収してシューズが重たくなるといった事もありませんので、雨の日でもがっつりと使えるシューズです。

アディオスプロの耐久性・寿命は?

50km走行時のアディオスプロ

さてアディオスプロで気になるのが耐久性です。ライトストライクプロの寿命と、黒いアウトソール部分がどの程度まで持つかが気になるところですよね。

上の写真は50km程度を走ったところで、まだまだすり減りや劣化は見られませんが、時間の問題だと思います。もともとレーシング用シューズなので、そこまで寿命は長くないはずです。

耐久性については定期的に状態をアップしていきたいと思います。

まとめ

アディオスプロを履いて実際に走ってみると、アディダスが自信をもって発売されたことがしっかりと伝わってくるシューズでした。

アルファフライと比較すると、クッション+反発は見劣りする感覚はありますが、何よりも安定して高い反発を貰えるのはアディオスプロならでは。

楽に流してスピードに乗れる、負荷をかけずともスピードが出るので、フルマラソンなど長距離レースでの後半に高い恩恵を得られるシューズだと感じます。

素晴らしいシューズですので、ぜひ試してみる事お勧めします。


lifelog

フルマラソン3時間9分。サブ3を狙って毎月250〜300km走っている市民ランナーです。

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