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【ターサージール6レビュー】優れたクッション性・グリップ力・反発性を担保しつつ圧倒的に軽いアシックスが誇るサブ3向けレーシングシューズ

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ターサージール6

アシックスが誇るレーシングシューズであるターサージール。サブ3を狙うシリアスランナーをターゲットとたランニングシューズで、日本人をターゲットにしたアシックスならではの足入れ感、軽いのに柔らかいクッション性、地面をしっかり掴みながら走れる抜群の安定感など絶大な人気を誇るシューズです。

シリーズ6代目のターサージール6(TARTHERZEAR6)は、軽量化を重視しながらサブ3を狙う為の機能性を追求した本格的なレーシングシューズに仕上がっており、アッパーには、優れた屈曲性とフィット感を実現するADAPT MESH(アダプトメッシュ)を採用、ミッドソールには反発性に優れるFLYTEFOAMとSPEVAFOAMのインナーソールを使用。前足部には優れたグリップ力を発揮するデュオソールを用い、中足部には安定した走りをサポートするアシックス独自の樹脂製のトラスティックを搭載しています。

また、シューレースに優れたフィッティングが得られるパワーホールドシューレースを装備するなど細部に渡るまでこだわりが感じられるシューズです。

今回はこのターサージール6についてレビュー致します。

ターサージール6(TARTHERZEAR6)レビュー

圧倒的な軽さ

ターサージール6の重量
ターサージール6を手にして最初に感じられるのが圧倒的な軽さです。私は26.5cmを履いていますが、重量は上の写真の通り。162.5gと165.0gと200gを余裕で切る重さとなっています。

同社のターサージャパンが209gですから、ターサージャパンのフィット性の良さから重さを感じにくいといえど約35gの差は大きいですね。また、ターサージール6のライバルシューズとしてよく比較されるアディダスの匠戦5は、26.0cmのサイズ(0.5cm小さい)で右足156.5g、左足160gでしたので、同じ26.5であればほぼ同じ重さとなるでしょう。

実際にターサージール6で走ってみると、200g超えのシューズとは比較にならないほど軽く感じます。

日本人の足に合った足入れ感

ターサージール6
ターサージール6を履いて感じたのが、日本ブランドであるアシックスならではの足入れ感です。これまで様々なシューズを履いてきましたが、ターサージール6のフィット性は驚くほど高いものがありました。


ラスト(靴型)にはレース用の「レーシングラスト」が採用。かかと部の補強パーツの面積も大きくなり、足首周りのフィット感も向上しています。スピードを上げていってもシューズの中で足がずれにくく走りに集中出来るのが良いですね。

なお、同社のターサージャパンと比べるとややタイトな形状となっていますが、比較するとターサージャパンが優しく包み込まれる感覚なのに対して、ターサージール6は、私の足に完全フィットしているような感覚で安心して履けます。


写真はターサージャパン(左)とターサージール6(右)を上から撮った写真。ターサージャパンの方が明らかに幅広である事が伝わるかと思います。
この辺りは履く人の足型によってフィット感が異なってきますが、私の場合、海外ブランドの同サイズを履くと若干のキツさを感じますが、ターサージールだとジャストフィット、ターサージャパンだとゆとりがあるという感覚です。

また、ターサージール6のフィット感には、ADAPT MESH(アダプトメッシュ)を採用していることも関係してきます。

ADAPT(アダプト)とは、「適合させる、順応する」という意味。軽い上に自然なフイット感があるので、自分の足と一体化している感が高く、履いててストレスを感じにくいシューズに仕上がっています。ハーフ程度の中距離までは試走していますが、「足のどこかが当たって痛い」という事がありませんでした。

FlyteFoam(フライトフォーム)による軽量性と反発性


ターサージール6のミッドソール素材には「FlyteFoam(フライトフォーム)」が採用されています。前の代のターサージール5から採用されたものとなりますが、FlyteFoamの重さは一般的なミッドソール素材「EVA」より約55%、これまでのターサーシリーズで使われてきたSolyteと比べても約33%軽くなっています。

また軽いだけではなくクッション性や反発力が犠牲になっていないのが素晴らしく、着地したとき足裏全体にしっかりとクッション性を感じた後、地面からの跳ね返りを感じます。

高いグリップ性を誇るアウトソール

デュオソール
アシックスのレーシングシューズといえばデュオソール。このテトラポッドのような形をした樹脂製のツブツブによって地面をしっかり噛んでターサージールならではのグリップ力を生み出してくれます。地面に着地した時のチャッチャというディオソールならではの音も心地よく、ターサー履いて走っているな〜という感覚になります。

なお、このデュオソールの耐久性はそれほど高くはありません。50〜100km程度の走行でも少しずつ剥がれていきますので、基本的にはレース用シューズとして履くのが理想。スピード練習などにはどんどん活用していきますが、普段のジョグなどでターサージールを履くのは勿体無く別のシューズを履くようにしています。

ソールの中足部には、樹脂製のトラスティックを配置。逆N字型のトラスティックにより、走行中のシューズのねじれを抑え、シューズを安定させます。

シューレース(靴紐)にもこだわり


ターサージール6にはシューレース(靴紐)にも特徴があり、甲を締める部分を「細く硬く」することでより強いホールド感が得られる「パワーホールドシューレース」が採用されています。これによって足が包まれるようなフィット感を得られます。

パワーホールドシューレースの特長は、1本の紐でも場所によって紐自体の圧縮率を変えている点。足の甲を通る部分は紐の圧縮率を高くして、「硬く・細く」作られており、シューレースを通しやすくするとともに、より強く締まるホールド感を実現。逆にシューレースの先端部分は、緩く編み上げてられており、ひも同士が結び合いやすく、結び目が解けにくい仕様です。

ターサージール6を履いて走ってみた感想

ターサージール6

ターサージール6を履いて走った感想としては軽くて反発性がしっかりしているのに、予想外にクッション性が高いなと感じた事。同じくらいの走力を対象にしたシューズの中でもかなり衝撃緩衝性は高いと感じました。

走行時、足裏全体にしっかりとクッション性を感じた後、地面からの跳ね返りがあり、気持ちよくスピードが乗っていくような感覚。また、跳ね返りといっても近年流行している厚底シューズの跳ねるような推進力とは異なり、ディオソールのグリップ力によって地面をしっかりと掻きながら進んでいく事が主にあり、その上でクッション性や反発性を担保しているイメージです。

ターサージールといえばシリアスランナー向け。私も履くまでは自分の走力で履いて良いのか不安でしたが、購入したのは大正解でした。スピードトレーニングはもちろん、本番レースでも使っていきたいです。

もし、まだ履きこなすだけの走力が足りないのであればターサージール6を履きこなすだけの走力をつけていきたいと感じさせられるシューズでした。

それなりのトレーニング量があって筋力の土台がある方であれば試して損はないシューズです。

lifelog

フルマラソン3時間9分。サブ3を狙って毎月250〜300km走っている市民ランナーです。

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