アディゼロタクミセン8(匠戦8)レビュー・中厚底&5本指グラスファイバーで進化し過ぎた高速シューズ!

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アディゼロ匠戦8

アディゼロシリーズの中で最も薄くて軽量・ランニングシューズの中でも薄底シューズの代名詞であったアディゼロ匠戦(タクミセン)が大幅なフルモデルチェンジしました。

今回のモデルチェンジでは薄底シューズから中厚底のシューズへと生まれ変わり、また昨年からのアディダスの十八番芸になりつつある5本骨状バー(グラスファイバーが採用)を搭載したシューズとなっています。

この記事ではアディゼロ匠戦8のスペックや仕様・実際に履いてみた感想、匠戦7との比較について紹介していきます。

また、匠戦8を購入検討されている方の中には、アディオスプロ2との履き分けについても考えている方も多いはず。アディオスプロ2との比較も紹介しますので、ぜひ読み進めてください。

アディゼロ匠戦8のスペック・デザイン

まずはアディゼロ匠戦8のスペック・特徴やデザインから紹介していきます。

スペック・特徴

  • 5kmから10km・長くてハーフマラソンまでの短中距離レースがターゲット
  • ミッドソールはブーストフォームが撤去され、新素材Lightstrike Proが採用
  • 5本骨状バー(グラスファイバー)による高反発
  • アウトソールにはContinentalとTEXTILE RUBBERのコラボレーション
  • 重量:185 g(公式24 cm 片足)※26.5cmでの実測は176.5・184.5gでした
  • 新谷仁美選手が2021年クイーンズ駅伝5区で履き、区間記録を41秒更新

アディゼロ匠戦8の特徴として、5本骨状バー・3.7cmの中厚底とこれまでの薄型シューズの代名詞であった匠戦シリーズとは全く異なり、これを匠戦と呼ぶのか?と感じてしまうほどのモデルチェンジぶりです。

ただ実際に匠戦8を履いて走ってみると、匠戦シリーズらしさは残しつつ今どきの先端技術を取り込んで自身の走力をシューズの力でフォローしてくれるような感覚でした。

デザイン

続いてデザインです。写真多めで紹介していきます。

正面上から見たデザイン・匠戦シリーズならではの細身な印象だが過去モデルと比較してフィット感は高い
フロント側からのデザイン
サイドから・中厚底シューズへの進化している事が伝わる
ミッドソール:匠戦8はライトストライクプロ(LIGHTSTRIKE PRO)のみの仕様(ジャパン6・ボストン10ではライトストライクとライトストライクプロの併用)
かかと側の一番厚みのある場所で3.7㎝の厚み
フロント部で2.9~3.0cmの厚みがありミッドソールドロップで約7mmの差を設けている
かかと周りサイドにふくらみを持たせることで安定性を高めている
匠戦6・7ではシュータンが筒状になっており足を包み込む形状だったが、匠戦8になってシュータンの形状が変わった
アッパー素材はとにかく薄く軽い素材が採用・フィット感が良く重さを感じさせない
フロント部分と後ろ側で素材が異なるダブルアッパー仕様となっている
サイド内側・中央部(土踏まず部分)がえぐられるような形状となっており軽量化が図られている
背面:5本の骨状バーがむき出しに見えているのが面白い・アウトソールはコンチネンタルとLIGHTWEIGHT TEXTILE RUBBER(ライトウェイトテキスタイルラバー)のハイブリッドとなった
ライトウェイトテキスタイルラバーはレーシングカーのスリックタイヤを感じさせるような摩擦抵抗の高いグリップ感・コンチネンタルはアディダスの十八番芸的な素材・雨天時にも滑らずに走れ耐久性にも優れている
かかと部分にも着地最低限のライトウェイトテキスタイルラバーが貼られている
シューズの重さは右足184.5g、左足176.5gだった(26.5cm)・左右8gの差はご愛敬^^;

匠戦7と匠戦8の比較

続いては前モデルである匠戦7との比較写真も並べます。匠戦7が寿命を迎えている為、きれいな写真ではない事ご了承ください。

上から見た匠戦7と8・全体的なディテールは似ているが細かなところでの作りこみが違います
横から見た絵・超薄底シューズだった匠戦7が中厚底シューズへとモデルチェンジしました
匠戦7ではミッドソールフロント部分にブースト素材が採用されていましたが、匠戦8にてブーストは撤廃、ライトストライクプロという新素材が採用されました
背面・アウトソールもシャンクも大きく変わった・また匠戦7まではグリップ感は高いが耐久性の低いアウトソールと形状だったため(上の状態で走行距離170km)、今回のアップデートは耐久性面でも楽しみ

匠戦8とアディオスプロ2の比較

左がアディゼロ匠戦8:右がアディオスプロ2・アディオスプロ2の方がワイドに見受けられる・履いた時にフィット感が高いのは匠戦8だがアディオスプロ2の遊びのある感覚も悪くはない
上が匠戦8、下がアディオスプロ2・アディオスプロ2の方が厚底で反り返りが強い
底の厚みは匠戦8が3.7cm、アディオスプロ2が4.5cm
アウトソール:コンチネンタルの採用部分が異なっている

匠戦8の走行感と履き心地

アディゼロ匠戦8

匠戦8は、厚み3.7cmの中厚底・5本骨状バーによってこれまでの匠戦シリーズの走行感とは大きく変わりました。一言でいえば、安定感を損ねずに反発・クッション性が高まっています。

ここでは走行感や履き心地について感想を述べていきます。

中厚底になったけど安定性は損ねていない

ランニングシューズの安定感に関しては圧倒的に薄底シューズに軍配が上がる訳で、厚底シューズは安定感が落ちるので苦手というランナーも多いです。

しかし薄底はクッション性が落ちる為、着地時の振動が足にダイレクトに伝わり疲労を早めます。

匠戦8でミッドソールに採用されているライトストライクプロはクッション性は高いものの、ナイキのヴェイパーなどに採用されているズームXと比べるとそこまでブヨンブヨン系のクッショニングにはならない印象があります。

合わせて3.7cmという厚さもバランス良く、匠戦7までと比較してクッショニングが高まったけど安定感を損ねていないという印象を持ちました。

絶妙なクッショニングで疲労の蓄積を軽減しつつ、それでいて安定感が高いというのは素晴らしいです。

自分の走力をサポートする反発性

グラスファイバー製の5本骨状バーとライトストライクプロのコラボによる反発性も素晴らしいです。

バウンバウンと跳ねるような反発はありませんが、自身の走力に対してしっかりサポートしてくれている感覚です。

良い意味でこれまでの匠戦シリーズのコンセプトを踏襲し、自身の走力をダイレクトに出しつつ、合わせて走力をサポートしてくれるシューズだと感じられました。

流行りの超厚底シューズのような極端に言うと「シューズに走ってもらう感」ではなく、「自分の走りを程よくサポートしてもらう」が匠戦8の特徴だと見受けられました。

シューズを履いていないような軽さとフィッティング

匠戦8はこれまでの匠戦7と比べて横幅はあまり変わらない印象ですが踏まず部分がより締まってフィット感が高くなっている印象です。

私自身は匠戦5から履いていますが、6まではかなり横幅の狭いシューズでした。

匠戦6から7で若干ワイド寄りに改善されて足幅の広い傾向にある日本人でも履きやすくなった。さらに匠戦7から8になって足の形状に合わせたフィット感が高まり、履き心地がより改良された。

そんな印象を持ちました。

なお、デザイン章でもお伝えしましたが、匠戦8のアッパー素材はフロント部分と後ろ部分で素材が異なるハイブリットアッパーになっています。

このアッパー素材について公式の情報を引用すると、このハイブリッドアッパー仕様によって軽さを保ちながら優れたフィット性を実現しているようです。

軽量性、通気性、フィット性に優れたハイブリットアッパー
SUPERLIGHT MESH+CELERMESH2.0軽量性と保形性に優れたSUPERLIGHT MESH(前足部)と、リサイクルポリエステルベースの最薄最軽量CELERMESH2.0メッシュアッパー(中後足部)が、軽さを保ちながら優れたフィット性を実現。

引用元:https://shop.adidas.jp/model/LTI41/

スピードとの相性について

アディゼロ匠戦8は短中距離にてスピードを出すためのシューズであり、長距離走やジョギングに適したシューズではありません。

私の実力では、匠戦8はキロ3:40~4:20あたりの練習やレースがターゲットとなりますが、まずサブ3ペースは本当に軽く走れます。

軽くて反発を感じられるので、足を楽に運んであげる感覚で4:10~4:20前後のスピードに持っていけれる感覚です。

キロ4:00を切り、3分台に入ってくると5本骨状バーの本領発揮で、着地時の蹴る力に対して等倍の反発を得られます。

川崎国際駅伝にて2区3kmを走り、11:44という結果も得られた

私の走力では、1km3:30~3:40、3kmで12分切りが目安ですが、これくらいのスピードだと、しっかりとシューズの反発を貰いつつ、クッションに守られながら走るという感覚を得られました。

積水化学の新谷仁美選手が、2021年クイーンズ駅伝にてアディゼロ匠戦8を履いて区間記録を大幅に更新していましたが、走力の高い方はより強い反発や匠戦8の恩恵を受けつつ走る事が出来るのでしょうね。

精進します。

アディゼロ匠戦8の耐久性・寿命は?

匠戦シリーズは、これまでお世辞にも耐久性の優れているとは言えないシューズでした。個人的な感覚だと150~180kmでアウトソールが大きくすり減ってしまい、グリップ力を保てなくなる印象でした。

170km走行時の匠戦7(左)

今回、匠戦8になりミッドソールとアウトソールの仕様が大きく変わりましたので、どの程度の耐久性になったか楽しみです。

とは言いつつ大幅に耐久性が改良されているとは思えませんので、匠戦8の耐久性・寿命については、50km単位(50km・100km・150km・200km・250km・300km)と走りこんだタイミングにて状態を掲載していきます。

匠戦8で短距離のPBを更新しよう

アディダスから新しく発売された匠戦シリーズの最新モデル匠戦8を紹介してきました。

これまでの匠戦7までと比較すると大幅な改良が加えられ、安定性を損なわずにクッション性と反発性の高いシューズとなりました。

ターゲットは1km~10km(長くてハーフ)と短中距離レースに適したシューズです。

合わせてインターバルや域馳走などの短距離ポイント練習でも重宝するシューズに仕上がっています。

匠戦8でスピード&スピード持久力を高めて自己ベストを狙いましょう!

lifelog

フルマラソン3時間9分。サブ3を狙って毎月250〜300km走っている市民ランナーです。

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