ロードランのみならず、トレイルランやトライアスロンにも対応したランニングウォッチガーミン745(Garmin ForeAthlete 745)をレビューします。
私がランニングウォッチを使用する目的は、フルマラソンでの成果を出すための日々のランニングですから、ガーミン745の機能は不要だと考えていましたが、実際に使用してみると驚くほど便利。
気圧高度計により正確な高度情報が取得できますし、ログデータの管理もこれまで以上に深い情報を収集できます。
また、腕時計でのSuica機能はとにかく便利で使ってみたら手放せなくなりました。
ガーミン245musicとの価格差もさほどありませんので、今ガーミンの本格的なランニングウォッチを選ぶなら、ガーミン745は大本命になるべき存在だと感じました。
実際に使ってみた感想をレビューします。
目次
ガーミン745はフルスタックなGPS機能付きランニングウォッチ
ガーミンのランニングウォッチはForeAthleteシリーズで統一されおり、ランニングの方向性やレベルなどから複数の種類がラインナップされています。以下は2021年7月現在のラインナップ
- ForeAthlete55
- ForeAthlete245
- ForeAthlete245music
- ForeAthlete745
- ForeAthlete945
上からエントリーモデルで、55、245はランニングがメインのランニングウォッチ。いずれもバッテリーはGPS使用時で20時間超えと長持ちなのでフルマラソンはもちろん、ウルトラマラソンにも対応可能です。
745、945はより精度の高いデータが取得できるとともに、ランニングのみでなく、トライアスロンやトレイルなどにも対応したランニングウォッチです。
945に関しては地図機能が備わるとともに、GPS使用時のバッテリーが32時間(745は16時間)となっており、トライアスロンのロングディスタンスなど長時間のレースやタフなレースに参加する方向け。
745はバッテリーこそ16時間と短いものの、トライアスロンやトレイルもする方でも十分な性能を持っているとともに、Suicaにも対応している為、小銭やカードを持っていなくても買い物が可能です。
私は、ランニングの目標がフルマラソンでのサブ3ですので、245クラスの性能で十分ですが、245はこれまで使っていた事もあり買い替えのタイミングで745をチョイスしました。
さて、ガーミン745の仕様的な説明やレビューは公式サイトなどを見ていただき、この記事では実際の使用した感想を中心にレビューしていきます。
はじめてランニングウォッチを検討する方が、いきなりガーミン745を購入するケースは少ないと思いますので、すでにランニングウォッチを使用しており、他のランニングウォッチから買い替えを検討している方向けに書いていきます。
ランニング時の使い方は基本これまで通り
私はこれまでガーミン235j、245music、745とガーミンのForeAthleteシリーズを使用してきましたが、基本操作に関しては他のForeAthleteシリーズと変わりはありません。
- 右上のボタンを押してアクティビティを選ぶ
- GPSが接続されるのを少々待つ
- GPSが接続されたら再度スタートボタンを押して走り出す
- 走り終わるタイミングで右上ボタンを押して保存する
- ガーミンコネクトアプリでランログを確認する
インターバルの設定も、ランニングウォッチで行えるのも245と変わりはありません。
またランニング中に表示される画面も基本違いはありません。
あまりにも代わり映えが無くて、ランニングウォッチを買い替えたという新鮮味は感じられませんが、使い慣れた操作で使えるのが一番でしょう。
今日のおすすめワークアウトで自分をセーブできる
ランニングで使える745ならではの機能としては、「ワークアウト」にて「今日のおすすめワークアウト」が搭載されたことです。
過去のランニング状態から、その日のおすすめワークアウトを紹介してくれる機能ですが、疲れがたまっているときは控えめなプランを提案してくれるため、今日はランニング内容を少し緩めた方が良いなとかセーブをかけられます。
また、おすすめワークアウトを提案してくれるだけでなく、そのワークアウトで走り始めると、きちんとペースを管理してくれるのも745のありがたいところ。
上記写真のケースでは、オーバーペース・アンダーペースになるとガーミン745がアラートを出して知らせてくれます。
勾配のあるコースでの測定がより正確になった
ガーミン745には気圧高度計が付いています。こちらは245クラスには無い機能ですが、この気圧高度計により気圧や高度がより正確に測定できるというものです。
245にも高度計は付いておりますが、745についている気圧高度計と比べると「なんちゃって高度計」であるため、より正確な高度情報を測定するのであれば、745が必須になってきます。
ちなみに245と比較してどの程度の差が出るのかを、左手にガーミン745、右手にガーミン245を付けて同じコースを走ってみたところ、思いの外異なる数字が出ました。
ガーミンコネクトで閲覧可能な様々なデータ
ガーミン745は、他のガーミンランニングウォッチと同様、ガーミンコネクトというスマホアプリやウェブサービスと連携して、ガーミン745で収集した様々なログデータを閲覧することが可能です。
上の写真はスマホ版とPC版のガーミンコネクトですが、普段はスマホ版のガーミンコネクトで情報を確認しつつ、詳細データを大きな画面で見たいときはPC版のガーミンコネクトを使用しています。
得られる情報としては、ランニングやスイム、筋トレなど、実際に行ったアクティビティの詳細と合わせ、デフォルトの状態で「トレーニングステータス」「心拍」「BodyBattery」「ストレスレベル」「週間運動量」「ステップ数」「階(階段)」「カロリーイン/アウト」「睡眠」「睡眠スコア」「血中酸素と高度適応」「呼吸数」などの情報が閲覧できます。
ガーミンコネクトで見られるランニングデータ
以下の写真は、ガーミンコネクト上で見られるガーミン745のランニングデータです。
245までと異なるのは、以下のポイントでしょうか。
- トレーニング効果がより細かくなった
- 高度情報が正確になった(はず)
- 気温が閲覧できるようになった
Suica機能が超便利
ガーミン745の目玉機能でもあるSuica機能。これ、実際に使用してみると本当に便利です。
買い物時、財布や小銭を出す必要もありませんし、スマホを出す必要もありません。
ガーミン745でSuicaを登録してお金を入れておけば、買い物時に何のボタンも押す必要なく、かざすだけで買い物が出来てしまいます。
ランニング時はもちろんですが、普段の生活の中でも腕時計だけで決済を済ませられるのは一度体験してしまうと外せなくなるほどの便利さでした。
筋トレ機能が面白い
ガーミン745では筋トレを管理することができますが、トレーニングした部位がガーミンコネクト上で表示されるので、モチベーションに繋がります。
腕立てや腹筋などはガーミン側が自動で察知してカウントしてくれますし、745に登録されている筋トレメニューはかなり豊富で、トレーニングした情報を編集することも可能です。
写真は筋トレのメニューの一部。一番右の4枚目のキャプチャーで「う」行であることから、膨大なメニューが用意されている事イメージつくかと思います。
私は筋トレの事をよくわかっていない為、これらがどんなトレーニングメニューなのか分からないものがほとんどですが、本格的に筋トレをされている方には嬉しい機能であること間違いありません。
バッテリー性能は245と比べて落ちた
ガーミン745はスマートウォッチモードで約7日間・GPS使用時で16時間のバッテリー性能を誇ります。
このバッテリーの持ちは十分すぎるほどですが、ガーミン245系と比較するとバッテリーの持ちは明らかに劣ります。
GPSを稼働させなくとも、一日装着していれば20~30%ほど減ります。
合わせて1日1時間ほどGPSを使えば追加で10%程度は減りますので、2~3日に一度は充電する必要が生じます。
ガーミン245の購入したての頃は、3日・4日放置していてもまだ大丈夫という感覚でしたので、比較すると弱いと感じます。
もちろん245発売当時は血中酸素濃度や呼吸数の測定は出来ませんでしたので、当時と比較すると裏で動いている機能の数も異なりますので、そういった影響もあるはずです。
より精度の高い練習を行うのであれば745がおすすめ
ガーミン745を紹介してきました。
フルマラソンを目的とした練習やランニングログの取得であれば245クラスでも十分ですが、ガーミン745だからできる便利さは他に変えられません。
より細かなデータを分析してランニングに活かしたい方、トレイルやトライアスロンに挑戦したい方、またSuica機能を活用して、生活をより便利にしたい方には間違いなくおすすめのランニングウォッチです。